読書日記48 「文藝怪談実話―文豪怪談傑作選・特別篇」

文藝怪談実話―文豪怪談傑作選・特別篇 (ちくま文庫)文藝怪談実話―文豪怪談傑作選・特別篇 (ちくま文庫)
東 雅夫

筑摩書房 2008-07-09
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のっけから遠藤周作と三浦朱門の
熱海での体験談。
同じ体験をしているのに
書く人によって印象が違うのが面白い。


「周作恐怖譚」という本は
中学生くらいの時に読んだ記憶がある。
「蜘蛛」の話が怖かったなぁ。


田中河内介の話は
徳川夢声が知人から聞いた話の他に
実際にその場にいた人の話もあるのに
どれもが少しずつ違っているのが
逆に怖いような気もする。


他に印象的だったのは
超リアリスであったという
菊池寛が体験した話。


怪奇現象に遭っている真っ最中に
幽霊に対して
「君はいつから出ているんだ?」と
取材する神経には感心するやら呆れるやら。


もっとも「三年前からだ」と
答える幽霊の方も律儀でちょっと笑える。


片山廣子の「うちのお稲荷さん」
お稲荷さんの狐というと
なんだかプライドが高くて
上から目線なイメージがあるのだけど


このお稲荷さんはとても謙虚で
「お風呂に入れて差し上げては如何ですか」とか
「鬼門に当たってはいないだろうか
 磁石で調べてください」など
とても穏やかなお稲荷さん。
ちょっと可愛くてほのぼのしました。


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